「おもむくままに」 スペイン短歌紀行 中島孝夫 夏 2002年 


<グアダルーペ Guadalupe
グアダルーペ修道院Monasterio de Guadalupe

人口数千人のこの小さな町グアダルーぺがスペインの聖母マリア崇拝の中心地で
あると
いう。

荘厳な修道院を訪れ、迷路のような修道院の中を見学する。
天空よりパイプオルガン響ききて思わず身ただす祭壇の前
木彫りなる黒き顔した“聖母像”と王座の間にて謁見許さる
壮大な修道院の源は小さき木彫りの“聖母像”なり
聖母像にイスラム撃破の加護祈りしアルフォンソ11世の顔みたし
スペインのマリア崇拝高まりて“聖母像”は守護聖母となる
村の老人
サンタ・マリア広場から狭い坂道を下って行くとすぐに村の入口にでる。
イチジクをもぎては食べろと気前よく村の老人しきりにすすめる
村道の十字架
十字架は何のために村道に立っているのか。
村道にぽつんと立ちし十字架は赤く錆びつき寂しげにしている
木造の軒廊を持つ家
軒廊の丸太に懐かしさを覚える。
軒下に張り出す丸太はテラス支え日本の木造家屋に似たり
パラドールの庭園での夕食
クラッシク音楽と夕食を楽しむ。
夏の宵にやわらかき音楽流れきて庭園の夕餉一段と美味なり
暮れゆく山影を眺めつつ、グアダルーペに別れをつげる。
山の端の小さき村と荘厳な修道院に心安らぐ
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