<サラゴサ ZARAGOZA> |
2003年9月中旬、アラゴン州(Aragon)の首都であり、スペイン第5の都市でもあるサラゴサ(Zaragoza)を
訪ねる。 |
<エブロ川> |
エブロ川の流れは褐色に濁りてナポレオン軍を恨むが如 |
エブロ川濁流うずまく川岸に聖母教会歴史を刻む |
En la ribera
que riega abundoso Ebro,
el templo del Pilar
esculpe la historia.
(Río Ebro) |
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<侵略・破壊> |
旧市街にはナポレオン軍に侵略破壊されし傷跡残れリ |
貴重な中世の建物が破壊されしこと取り返しがつかぬ |
ナポレオン軍に抗すべくもなく侵略されしサラゴサ、無念なりや |
スペインは中南米諸国の文明を滅ぼしたる歴史もつ |
スペインも自国の文明をフランスに破壊されしは皮肉なり |
他国に侵入しその文明を破壊する愚は許されず |
<アラゴン博物館 Museo de Aragon> |
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サラゴサにローマ遺跡あまたありてローマの強大さに驚けリ |
思いもかけずゴヤの描けし宮廷画とゴヤの胸像に会えり |
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<ピラール聖母教会 Basilica de Ntra. Senora del Pilar> |
朝焼けに聖母教会うっすらと霧の中より姿あらわす |
Al amanecer
el Pilar se adivina
tímidamente
entre las
brumas. |
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朝9時のミサにはじまりて清き歌声はオルガンの音色に溶けこむ |
ゴヤとベラクルスの天上画を見んと上ばかりみて歩く我は |
宗教画に宿る画家の魂は萎えたる体に力与える |
El alma del pintor
escondida en los recodos
del cuadro sagrado
insufla fuerza
al debilitado cuerpo.
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清浄な聖母信仰たおやかなり心に沁みるミサの歌声 |
Límpida creencia mariana.
El canto de la misa
riega el flexible
corazón.
(Basílica del Pilar) |
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<カテドラル> |
目の前の聖母教会うやまいて大聖堂は慎ましやかなり |
La Catedral,
mostrando sus respetos
al Pilar ante sus ojos,
aspecto de modestia. |
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祭壇の繊細精緻な彫像は神の御手にて彫られ給いしか |
La delicada fábrica
escultórica del
retablo...
Quién sino Dios
dirigió la mano
maestra....
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聖ヤコブ長き杖もち勇ましく武人姿で祭壇に立つ |
Santiago se levanta
en el retablo
cual guerrero valiente
portando larga vara.
(Catedral)
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<アルハフェリア宮殿 Palacio de Aljaferia> |
発掘されし宮殿の遺跡は新しき建物で覆われている |
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20世紀後半にアラゴン州国会はこの宮殿に移れリ |
<カルメンの門 Puerta de Carmen> |
ナポレオン軍に破壊されし市壁の無残な跡は記念碑と言えり |
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<ローマ時代の遺跡> |
ローマ遺跡の発掘現場に深き穴あきて身を乗り出しのぞく |
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<ピラール広場 Plaza de Pilar> |
広場にあるゴヤの胸像は恰幅よく絶頂期の顔している |
<聖母画> |
大きな荷物になるとわかりつつもなぜか聖母画を購入す |
<パソコン> |
わがパソコンはついに臨終を迎えたり応急処置もむなしく |
<長距離バスターミナル> |
バス会社ごとのターミナルは旅人泣かせなり統合できぬかや |
<政府・銀行の建物> |
政府・銀行の建物は古きも新しきも大きな建物多し |
<手足の骨折> |
街を歩きて目にするは手足を骨折せし人の多きこと |
骨のもろさは甘いもの食べすぎと食生活に問題ありや |
<若き女> |
若き女は腰下までずり落ちしパンツはき携電手にしかっ歩する |