<バリャドリッド Valladorid > |
2003年晩夏、16世紀前半と17世紀の初め(1601~1606)カスティーリャ王国の都が
おかれたバリャドリッドを訪れる。 |
<カスティーリャ王国の古の首都> |
カスティーリャの古の首都は今や学問と商業の町なり |
カスティーリャ王国の古都に華あれど寂寥の風は肌に冷たし |
Aunque la riqueza
se realza
en la antigua capital
del reino castellano,
un viento de tristeza
hiela la piel.
(Antigua capital)
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人口35万人を抱えるかっての都は落ち着いて静かなり |
<フェリーぺ2世・3世> |
広場には自信に満ちた顔をしたフェリペ2世の銅像が立つ |
En la plaza se levanta
con su rostro
de seguridad rebosando
el bronce de Felipe
Segundo llamado.
(Felipe II) |
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バリャドリッドを再度スペインの都にせしフェリペ3世はいずこに |
<バリャドリッド博物館 Museo de Valladorid> |
華麗なる邸宅内の鮮やかな工芸品から富の香たてり |
Del hermoso interior
del antiguo palacio,
la naturalidad artesana
desprende
aroma de riqueza.
(Museo) |
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<カテドラル> |
外壁は補修され新しくなるも彫刻像は古きまま残る |
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早朝のカテドラルには誰も居ず地下の墓から声の聞こえる |
<国立彫刻美術館 Museo Nacional de Espana> |
血に染まりしキリストからは目をそむけ美しきマリアに目をむける |
<セルバンテス> |
ー像ー |
ドン・キホーテの姿かたちは目に浮かべどもセルバンテスの顔知らず |
我は今勇ましき騎士のいでたちしたるセルバンテスに会うている |
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ー家ー |
古びたるドン・キホーテの初版本ぱらぱらと捲りてみたい |
De la vieja
principesca edición
de Don Quijote
¡Cómo quisiera
de las páginas
escuchar
el sonido al pasar!
(Casa de Cervantes)
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<コロンブスの家> |
コロンブスの臨終の場を描きし絵画の前で思わず合掌す |
Ante el cuadro
que dice
de Colón
la última hora,
sin pensar un instante
manos orando.
(Casa de Colón) |
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<バリャドリッド大学博物館> |
新装準備中なるも特別許可もらいバリャドリッドの歴史を学ぶ |
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<若き女警察官> |
街角に佇み苦作しておれば若き女の警察官近づきぬ |
”どうしたのか”と問われたれば歌ができず困っていると答えたり |
”それは手助けできぬ”と若き女官はのたまいぬ、助けて欲しいのに |
<接客態度> |
感じの良き、悪しきレストランありて客商売はこころすべきなり |
<中華飯店> |
中華店に入り座れば”愛染かつら”"与作”流れくる |
<公園のカモ> |
朝冷えの公園に独り吟ずればカモの家族が聴きに来たり |
Gélida mañana temprano,
en el parque
solitario
poemas entonando,
familia de patos
oyentes atentos.
(Patos del parque) |
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われの吟詠終われば父親ガモが一声発し全員ひきあげぬ |
カモのご家族ありがとう皆さんだけがわれの詩吟を聴いてくれる |
<夕食> |
夕方8時、デパートのカフェテリアで夕食むさぼるは我一人 |
夕食は夜の10時を過ぎてからそれを知りつつも待てないのだ |
<セゴビア行きのバス> |
祭りでにぎわう村にバス停車すれば学生の一団乗り込みぬ |
学生は祭りの酒で大はしゃぎ騒音の中セゴビアに向かう |