『 アルハンブラ物語~7 』を詠む 中島孝夫 ワシントン・アービング 著 平沼孝之 訳 『 CUENTOS DE LA ALHAMBRA-7 』 Washington Irving スペイン語訳:アントニオ ドゥケ ララ |
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アルハンブラ宮殿 グラナダ | ||||||||||||
≪アルハンブラ物語~7≫ CUENTOS DE LA ALHAMBRA 7 ~『アルハンブラ物語~片腕の総督と公証人』~ EL GOBERNADOR MANCO Y EL NOTARIO |
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* アルハンブラ城砦に 豪胆な老騎士が 守備隊司令官としていたり
* この老騎士は 戦争で片腕を失っていたので <片腕の総督>と呼ばれていたり
* 老騎士は この呼び名を歴戦の勇士の証と 受け取り誇りにしぬ
* 彼は大きな口ひげを捻り上げ 出征用の長靴をはき 長き剣を腰に吊るしていたり
* 彼は自負心が強く 格式を重んじ<総督>の特権を 神聖犯すべからざるものと考えぬ
* 彼はアルハンブラは 王家直轄の建造物にして領地と主張し 公税の取立てに応じなかりけり
* 彼は 高位の訪問者以外 刀剣 杖一本も 携行を許さなかりけり * 騎馬で 訪れし者には 正面の前で 下馬させていたり * アルハンブラの 丘陵地は グラナダ市の ど真中にありたり * グラナダ市の 行政長官にとり 彼の管轄区域の中に... * アルハンブラの如き 治外法権の地が存在することは 都合が悪かりけり * 老総督は 王室直轄の権限と 治外法権を主張しぬ 彷徨い人 中島孝夫 |