【『義経記』を詠う】

彷徨い人 中島孝夫
~~ ~~
篠笛(横笛)『京の夜』
福原一笛 演奏より

《39.三の口の関通り給ふ事》
PASO FRONTERIZO DE MITSUNOKUCHI

2017年10月21日更新

* 若狭へ
   海山へ 燧が城へ 通じるゆえ
    三の口と呼ばれたり * 判官一行
   三の口と言われる関所に
     辿り着きにけり

Se podía ir por Wakasa,
por Umiyama y Hiuchigayó,
por ello se llama Mitsunokuchi.
La comitiva de Hougan
se iba acercando
al paso fronterizo
de Mitsunokuchi.

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* 義経
   宣いぬ”主が留守と聞くが
    羽黒の山伏に手出しするとは” ~~ * 義経
   ”この関所の主は誰殿か”と問えば
      ”井上左衛門”と答えあり ~~ * 関守たちは
   判官一行を取り囲み叫びぬ
    ”判官どのだぞ” ~~ * 判官一行を見て
   関守百人ばかりが
    木戸口に駆け来たり ~~ * 愛発の
   関所には三百人の関守が
    昼夜警戒していたり

Cuando vieron
la comitiva de Hougan
hasta cien vigilantes
vinieron corriendo
a la entrada de madera.
En el paso de Arachi
había día y noche
trescientos hombres
vigilando estrechamente.

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* ”熊野へ
    年籠りの参詣をいたした
     帰り道のところなり” ~~ * 関守が
   ”この人こそ判官殿だ”と言えば
      弁慶答えぬ”この稚児は” ~~ * 義経は
   弁慶に”そこを退かれよ”と
    言われ関所の縁に控えぬ