【源氏物語】を詠う ~紫式部~
 瀬戸内寂聴訳 
彷徨い人 中島孝夫 スペイン語訳:アントニオ ドゥケ ララ
Takao Nakajima & Antonio Duque Lara
源氏物語~《玉鬘/たまかずら》 源氏の君35歳

* 姫君は
   豊後の介に連れられ
    岩清水八幡宮へ参詣しぬ * 夕顔の
   女の子は 十歳ほどになり
    美しく輝きていたり
源氏物語 絵色紙帖(えしきしじょう) 玉鬘(たまかずら、巻22)
京都国立博物館


* 右近は
   己の身が心細くなりて
    初瀬に参詣していたり ~~ * 夕顔に仕え
   慕いつづけいる右近が
    この宿に泊まりていたり ~~ * 姫君と
   豊後の介の一行は
    椿市の宿に着きぬ ~~ * 姫君は
   初瀬の観世音にも
    詣でることになりたり